ビーチボールバレーとは?ルール説明とバレーボールとの違いについて

みなさんはビーチボールバレーというスポーツをご存じでしょうか。

あまり耳慣れない名前かもしれませんが、実は小学生から中高年の方々まで密かに人気のあるスポーツで、津々浦々のスポーツ施設や小中学校の体育館で実施されています。

中には友達や親族、子どもがビーチボールバレーをやっていて、「一緒にやろう」と誘われた方もいるかもしれませんね。

今回はそんなビーチボールバレーのルールや、初めてプレイするときに覚えておきたいポイントについてご紹介します。

目次

ビーチボールバレーとは

ビーチボールバレーとは一言でいえば「ビーチボールを使ったバレーボール」です。

ビーチボールは海やプールで使う、ビニールでできた大きめのボールですね。

柔らかく軽いボールを使うため怪我の心配が少なく、男女ともに幅広い年齢層が楽しめる生涯スポーツとしての人気があります。

その一方で競技スポーツとしても活発であり、毎年全国大会も開催されているんです。

勘違いされやすいのですが、あくまで「ビーチボールバレー」であり、砂浜でプレーする「ビーチバレーボール」ではありません。

競技の性質としてはソフトバレーボールが最も近く、ボールがゴムからビニールになった分だけ軽い一方、軽いがゆえの難しさも生まれた競技…といったイメージでしょうか。

ちなみにビーチボールバレーは富山県朝日町が発祥とされています。

町民にスポーツでの健康維持を推進する上で、スポーツ経験の浅い方や、あまり自信のない方、特に女性や高齢の方々に進めるスポーツとしてビーチボールバレーが考案されました。

ビーチボールバレーのルール

それではビーチボールバレーのルールについて見ていきましょう。

ビーチボールバレーのルールは、「バレーボールと同じようなもの」と思ってしまって問題はありません。

バレーボールであればなんとなくルールがわかる…という方は少なくないかと思いますので、頭にバレーボールの試合を思い浮かべながら読んでいただくと良いでしょう。

東京都台東区の公式YouTubeチャンネルでビーチボールバレーの紹介動画が公開されているため、併せてご覧いただくとより理解が深まるかと思います。

4人制と6人制がある

ビーチボールバレーには、1チーム4人で行う4人制と、6人で行う6人制のルールがあります。

一般的なのは4人制ですが、地域や学校のレクリエーション活動として行う際など、プレイヤーの負担が少ない6人制を採用する場合があります。

4人制と6人制は1チームの人数こそ違えど、ルールやゲームの流れに大きな違いはありませんので、ここでは4人制を前提に紹介することにしましょう。

ゲームの流れ

①サーブ権・コートの決定

まず初めに、先にサーブを行うことができる「サーブ権」と、コートの好きな側を選択できる「コート権」を各チームで分け合います。

ビーチボールにおけるコートは、通常の6人制バレーボールで使うコートではなく、ひとまわり小さいバドミントンコートを使用して行います。

これらはじゃんけんで決める場合が多いのですが、男女混合で行う場合、「男性の人数が多いチームが有利」として、女性が多いチームにサービス権を譲ることも少なくありません。

②試合の開始

ビーチボールバレーの試合は、サーブ権を得たチームのサービスから始まります。

1試合のセット数は公式大会で概ね3セット、練習においては1セットが一般的。

1セットの点数については、公式には1セット9点のサイドアウト制(デュースあり)となっており、全国大会でもこの得点制度が採用されています。

サイドアウト制とは、ラリーを制したチームにサーブ権が移動し、既にサーブ権を持っている状態でラリーを制した場合にのみ得点を得ることができるルールです。

しかしながら、全国の各都道府県や、市区町村レベルの大会、あるいは一般的な練習試合においては、1セット15点のラリーポイント制(サーブ権に関わらず、ラリーを制したら得点)が採用されているケースも多く、その場合デュースはありません。

③サービスからのラリー開始

サーブ権を得たチームのサービスからラリーが始まり、ボールがコート内に落ちる(イン)、コート外に落ちる(アウト)、あるいは反則が発生した場合いずれかのチームに1点が入ります。

サービスの際には、各チームともにコートの右半分に2人、左半分に2人と分かれなければいけません。また、左右のそれぞれ2人はさらに前後の位置関係を守る必要があります。

実際の位置関係を以下の図にまとめましたので、より具体的に説明していきましょう。

まずサービスは相手コートに向かって右側に位置するAが行います。

そしてBは同じく右側に位置しなければいけませんが、Aより前に位置することはできません。

逆にCとDは向かって左側に位置する必要がありますが、CがDより前に位置することはできません。

このように、左右と前後からなる4つの位置関係がサービス前に取るべき初期配置となりますが、サービス側のCとDはサービス後のラリーやブロックに備えてネット際に位置するのが通例です。

守備側はサーブを拾う必要があるため均等に位置しますが、守るべき位置関係はサービス側と同様。

aとbは向かって右側に、cとdは向かって左側に位置する必要があり、bがaの前に、cがdの前に位置することはできません。

サービス後の流れはバレーボールとほぼ同じで、相手コート内にボールが落ちれば自チームの得点、相手コート外にボールが落ちれば相手のチームの得点となり、相手がボールに1度でも触れていた場合は相手コート内外のいずれに落ちても自チームの得点となります。

自チームにサーブ権がない場合、サイドアウト制では得点はなくサーブ権のみを得る形となり、ラリーポイント制では得点とともにサーブ権を獲得します。

主な反則について
  • ドリブル:同じプレイヤーが2回続けてボールに触る(その間にネットに触れた場合は問題なし)
  • ホールディング:プレイヤーの身体上、あるいは身体とネットの間でボールが静止する
  • オーバータイムス:相手にボールを返すまでに4回以上ボールに触れる(ネットに触れた場合は5回以上)
  • フットボール:膝より下でボールを扱う
  • タッチネット:プレイヤーがネットや支柱に触れる(ボールが当たった勢いで動いたネットに触れてしまうのはセーフ)
  • オーバーネット:プレイヤーの身体がネットの上部を越えて相手コートに入る(ボールに触れた場合のみ反則とする場合と、ボールに触れずとも反則になる場合があり、若干の地域差があります。)

④ローテーション

サーブ権の無いチームがサーブ権を得るタイミングで、各プレイヤーは前述したポジション、つまり上下左右の位置関係を時計回りに1つ移動します。

先の図でいえば、aがbに、bはcに、cはdに、そしてdはaへと位置関係が移動することになり、次のサービスはdが行います。

サーブ権のあるチームが失点しサーブ権を失ったタイミングでは、このローテーションは行われません。

以降は1セットの規定の点数に達するまで、サービスから始まるラリーとローテーションを繰り返しながらゲームを進めていきます。

初期配置とポジション(役割)について

ローテーションにより各プレイヤーの初期位置が決められるわけですが、サービス後は各プレイヤーともに自由に移動することができるようになります。

そのため、サービス後にどのようなポジションを取るかについては大きく2つの方式があります。

1つは各チームのプレイヤー毎に、ネット際でトスを上げるセッター1人、コートの左右からアタックを打つアタッカー2人、そして主にコートの後ろ半分で相手のアタックを拾うレシーバー1人を事前に決めておき、初期位置に関わらずサービス後速やかに自分のポジションに移動する方式です。

もう1つは各プレイヤー固定のポジションは設けず、ローテーションで決まった初期位置に応じて一時的なセッター・アタッカー・レシーバーの役割を務める方式。

この場合、相手コートに向かって左前がセッター、右前・左後ろがアタッカー、右後ろがレシーバーを務めることが一般的です。

前述した初期配置の図でいえば、Aが右アタッカー、Bがレシーバー、Cが左アタッカー、Dがセッターになりますね。

ビーチボールバレーの大会に出場するチームは基本的に前者の方式を採用し、フォーメーションや戦術、ポジション毎のスキルを磨いています。

一方でサークルでの練習会などにおける試合では、チームのメンバーがその日によって変わることも珍しくないため、後者の方式を採用する場合が多いでしょう。

バレーボール(6人制)との違い

ビーチボールバレーはバレーボールが母体となっているため、バレーボール経験者の人気も高い競技です。

またバドミントンコートを使って行う関係か、バドミントン経験者の方も多い印象があります。

基本的なルールはバレーボールと同じとはいえ、ビーチボールバレーとバレーボールで異なるルールや、コートやボールの違いによる注意点があるため、戸惑う方も少なくありません。

初めてプレイする方が「あれ?」と感じるような違いをピックアップしてみましょう。

ゲーム全体を通した違い

ブロックにボールが当たった場合も1回として数える

6人制バレーボールでは、ブロック時のワンタッチはカウントせず、レシーブから3回のタッチで相手コートにボールを返す必要があります。

一方ビーチボールでは、ブロック時のワンタッチも1回としてカウントするため、その後実質2回のタッチで相手コートに返さなければいけません。

それゆえブロックで触った、触ってないをはっきりとチームメイトに伝えることが重要となります。

ネットにボールが当たると1回、ボールを触れる回数が増える

ラリーの途中にネットにボールが当たると、ボールに触れる回数が1回増え、最大4回まで使って相手コートに返すことが可能となります。

したがって、ネット際に落ちる打ちにくいボールの軌道をネットにあてて変えたり、アタックに失敗してネットにかかったボールを4回目で返しラリーを続けるなどのプレーを積極的に行う必要があります。

ブロック時のオーバーネットがNG

バレーボールではブロック時に限り、ネットを越えてボールに触れるオーバーネットが許されています。

しかしながらビーチボールでは、いかなる場合もオーバーネットが反則となるため、バレーボール経験者がブロックをする際には注意が必要です。

またこのことから、ネットとブロッカーの間にボールが入ってしまう(いわゆる吸い込み)ことが多いのもビーチボールバレーの特徴と言えるでしょう。

足でのレシーブがNG

みなさんはバレーボールの試合での「スーパープレー」として、足でボールを蹴ってレシーブするシーンを見たことがありませんか?

バレーボールではOKなんですが、ビーチボールバレーでは膝より下にボールが当たると、意図していないものでも全て反則として扱われてしまいます。

つい足が出てしまった…気持ちは分かるのですが、ビーチボールでは絶対にやらないように気をつけなければいけません。

ボールが割れたりネットに引っかかるとプレイ中断

ビーチボールバレーでは、プレー中にボールが割れたり、ボールの空気弁がネットに引っかかることが結構な頻度で発生します。

いずれの場合もプレイは中断となり、直近のサービスからやり直し、これもバレーボールではほぼあり得ないトラブルですね。

コートの違い

ビーチボールバレーはバドミントンコートを使用するため、バレーボールと比べると一回り小さいコートでプレーすることとなります。

ボールの動きの遅さと相まって、4人と少ない人数でも十分にボールに追いつくことができますし、ネットも低いため、小学生や背の低い人でも強いアタックを打ちやすいといった特徴があります。

逆にアタックを打つ際に力が入ると、すぐにアウトになってしまうことには注意が必要です。

サーブの違い

バレーボールではボールの打ち方やジャンプの有無でさまざまなサーブの種類がありますが、ビーチボールバレーは下手打ち(アンダーハンドサーブ)限定で、かつボールを打つ際に両足が地面に接している必要があります。

もう少し細かく説明すると、ビーチボールバレーのサーブは「自分の体から左右ボール1個分までの範囲内」、かつ「左右いずれかの足を一歩踏み出した範囲内」で「両足を地面に付けて」打たなければいけないルールです。

そのため比較的サーブの速度が遅く、山なりのサーブが多いため、初心者にもレシーブがしやすい点は違いとして挙げられるでしょう。

トスの上げ方の違い

バレーボールはネットが高いこともあり、非常に高いトスを上げるプレイヤーが少なくありませんが、ビーチボールバレーではさほど高くボールをあげる必要がありません。

背が高くジャンプ力がある人にとっては、トスが高いほど強力なアタックを打てるのはバレーボールと同じです。

とはいえ生涯スポーツともされるように、幅広い年齢層の方がプレーしており、また男女混合となるケースも多いため、バレーボール選手のように長身かつジャンプ力があるプレイヤー自体がそこまで多くありません。

またボールが軽くブレやすいため、あまりにも高いトスは逆にアタックが難しくなるともいえます。

女性には低めに、男性には少々高めにトスをするのがベターでしょう。

アタックの違い

ビーチボールバレーはボールが大きく軽いため、非常にアウトになりやすい点は気をつけなければなりません。

特にボールの下を叩き、上向きの回転がかかってしまうと、あっという間にコートの外に飛んでいってしまいます。

また仮に下向きにボールを打ったとしても、角度が甘いとなかなか下に落ちずやはりアウトになってしまうことも。

それゆえに速く強力なアタックよりも、コースを狙うアタックや、ボールに下向き、あるいは左右の回転をかけて打つアタックが主流となっています。

ブロックの違い

ビーチボールバレーではいかなる場合もオーバーネットが禁止のため、ネットの上から相手コートに手を出すようなブロックをすることはできません。

またネットが低いため、高く飛びすぎるとネットから腕が出ることになりますが、その腕にボールが当たるとブロックアウトになってしまいやすいデメリットもあります。

前述した通り「強烈なアタック」よりも「コースを狙うアタック」や「ブロックをかわすように回転をかけたアタック」が多いこともあり、高く飛ぶよりも複数人でコースを確実に塞ぐようなブロックをすることが重要となります。

レシーブの違い

ビーチボールは空気抵抗の関係でボールがよく曲がりますし、無回転の場合は左右に揺れる、あるいは急激に落ちるといった軌道になります。

バレーボールでは速い球に反応する反射神経が極めて重要となりますが、ビーチボールバレーではレシーブ直前でブレるボールに対応すること、あるいはアタッカーの打ち方やボールの回転から軌道を予測してレシーブすることが求められる機会が多いでしょう。

初めてプレーするときのコツ

ここからはルールを踏まえつつ、初めてプレイする方々に向けて「まず覚えておきたいこと」をいくつかご紹介したいと思います。

位置関係とローテーション、自分の役割は知っておこう

先に記載した通り、ビーチボールバレーでは各プレイヤーが守るべき位置関係と、ローテーションの方法が定められています。

また練習会に参加する場合は、固定のポジションがあるわけではなく、その際の初期位置に応じた役割を果たす必要が生まれるでしょう。

繰り返しになりますが、

  • Aが右アタッカー
  • Bがレシーバー
  • Cが左アタッカー
  • Dがセッター

という点は抑えておくと、スムーズにゲームが進められるかと思います。

とりあえずボールを上げられればOK!

自分の方向にボールが飛んできた!という場合は、ひとまず上にボールをあげることだけに集中しましょう。

セッターに綺麗に返すといったことは考えなくても大丈夫。

ボールを上げることができれば、セッター以外のプレイヤーも含めて誰かがラリーを続けてくれます。

 ボールが軽いこともありますので、できるだけリラックスして、ボールの下を触るように心がけましょう。

ブロックは腕を上に伸ばすだけでOK!

ブロックをするときは、無理に高く飛ぶ必要はありません。

ネット際で手を上に伸ばしておけば、それだけでも十分相手を妨害できますし、あわよくばブロックに成功し点を決めることもできます。

ただし、両腕が開いてしまうとボールが間を抜けてしまったり、腕にボールが挟まって反則となってしまいますので、両腕を真上に上げることだけは意識しておきましょう。

強く打つより、リラックスして丁寧に。

ビーチボールは強く打とうとしたり、ボールの端を打ってしまうと、いとも簡単にアウトになってしまいます。

また強く打とうとすればするほど、ボールを下方向に打ってしまいがちなので、ネットを越えられないミスも増えてしまうでしょう。

自分にトスが上がった、あるいは自分が相手コートにボールを返さなければならないといった場合には、山なりの遅いボールでも良いので、確実にボールをミートすることを意識しましょう。

速いボールが打てなくても、うまくコートの端にボールが飛んだり、ボールがブレたりすることで点数が決まるケースも珍しくありません。

またボールが遅いほど、ブロックされた時の跳ね返りも遅くなり、ラリーが続きやすい=得点のチャンスが続くとも言えます。

ビーチボールバレーはどこでできる?

ここまで読んで下さった方の中には、「自分もやってみようかな…」と興味を持って下さった方も少なくないでしょう。

それでは実際にどこでビーチボールバレーが行われているのか、どうすれば参加ができるのかについてご紹介したいと思います。

地域のビーチボールバレーサークルに参加する

最も確実な方法は、各地域に複数存在するビーチボールバレーサークルの練習会に参加することです。

地域によっては、都道府県もしくは市区町村単位でビーチボールバレー協会を設立し、ビーチボールバレーサークルの情報掲載を行っている場合があります。

また、すでにビーチボールバレーを行っている友人知人がいる場合、大抵はどこかのサークルに足を運んで練習をしているため、掲載されているサークル以外も含めたおすすめのサークルの話を聞くこともできるでしょう。

会場は地域の小中学校の体育館が約8割で、残りの2割はスポーツセンターなどの公共施設となっています。

ただしサークルによっては初心者の参加や1人での参加が不可、あるいは男性・女性限定といったケースがあるため事前確認が必要です。

地域のスポーツセンターの一般開放

地域で一般解放されている体育館、スポーツセンターにおいては、ビーチボールバレー専用の解放日が設定されていたり、その解放日に合わせて練習会・講習会を行う団体が存在する場合があります。

公共施設を使用している関係で、事前の申し込みが不要だったり、初めてビーチボールバレーをプレーする方も歓迎している施設・団体が多いため、近隣施設の一般開放スケジュールについて調べてみるのもよいかもしれません。

行事として行う学校がある

学校によっては、親子で参加するビーチボールバレーの練習会・大会や、PTAなど保護者が中心となって開催しているビーチボールバレーのサークルが存在します。

このようなイベントがある学校では、子どもがビーチボールバレーについて何かしら耳にしているケースが多いため、子どもに聞いてみるのもよいですね。

ビーチボールバレーをやってみよう!

長くなってしまいましたが、バレーボールに触れたことがある方、バレーボールの試合をテレビ観戦することがある方にとって、ビーチボールバレーのルールは比較的スムーズに覚えることができるでしょう。

しかしながらその難しさや面白さは、実際にプレイしてみないとわからないことだらけです。

また、この記事では書ききれない細かいルールや、得点を決めるためのテクニックやコツもたくさんあります。

みなさんもぜひ、ビーチボールバレーをやってみてください。

ボールが軽く対空時間が長い分、しっかりと走って追いかける必要もあるため、健康維持や筋力強化、ダイエットにも効果的ですよ。

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