期間工の給料はピンハネされてるのか?お金の流れから考えてみました

2022年3月23日期間工

自動車を中心としたメーカーにおいて、未経験でも高収入・好待遇が見込めるとされている期間工(期間従業員)。

会社によっては寮の完備や食事の支給など衣食住に事欠かない福利厚生や、高額な入社祝い金や月収、一定期間の継続勤務による満了慰労金などの収入が得られることから、若年層~中高年層世代を問わずに密かな人気を誇る働き方となっています。

しかしながらこの期間工、派遣社員にも似た働き方であることから「給料をピンハネされているんじゃないの?」と懸念を持っている方もいらっしゃるようです。

期間工の給料は本当にピンハネされているのか?今回はそんな疑問にお答えしたいと思います。

給料のピンハネってどういうこと?

そもそもピンハネとは、ある人に本来わたるべき金銭の一部が、金銭の支給元や授受を仲介する第三者によって不当に搾取されている状態を指します。

市場経済において商品販売やサービス提供に際し、仲介業者が取引の仲立ちを行い、本来の価格に利益分を付加して提供する、あるいは手数料を差し引いて金銭を支払うことは決して珍しい事ではありません。

しかしながら、これらの利益や手数料が本来の商品・サービス価格、あるいは仲介業者が介入することによる「価値」に対して不当に高く、本来対価として受け取れるはずの金銭が大きく減額されてしまっているような状態を指して「ピンハネ」と表現します。

給料のピンハネについても同様に、本来労働の対価として受け取ることができるはずの報酬を、派遣会社を中心とした仲介業者が不当に搾取しているような状態を指します。

ちなみに、給与支払いにおいては「額面」と「手取り」という言葉があるように、本来労働の対価として支給すべき金額に対し税金や保険料を差し引いた金額が被雇用者に支払われていますが、これらは法的に義務付けられているものですので「ピンハネ」にはあたりません。

人材派遣会社におけるピンハネ事情

さて、このような仲介により利益を得る事業については、以下の通り労働基準法第六条によって「法律に基づく認可」が必要であることが規定されています。

(中間搾取の排除)

第六条 何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。

引用元:昭和二十二年法律第四十九号 労働基準法

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=322AC0000000049#Mp-Ch_1

当然ながら人材派遣会社も「就業に仲介して」利益を得る事業であり、派遣事業を行うにあたっては厚生労働省の認可を受ける必要があり、認可に際しての欠格自由や、許可基準が定められています。

さらに、不当な手数料設定を防止するための派遣事業の適切な運営や派遣労働者の保護を目的とした「適正な労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(いわゆる労働者派遣法)」が定められており、「派遣会社が受け取る利益(マージン率)」を公開することが義務付けられています。

ちなみに、この労働者派遣事業におけるマージン率は厚生労働省の統計によれば、2018年時点で35.4%とされ、その比率は年々上昇傾向にあるようです。

期間工の給料はピンハネされているのか?

少し話がそれてしまいましたが、期間工において給料がピンハネされているということはあるのでしょうか。

結論としては、ここまでにご説明した「ピンハネ」の定義においては、期間工の給料がピンハネされていることはありません。

そのように断言できる理由を詳しく見ていくことにしましょう。

期間工は雇用主と直接の雇用契約

期間工として働く場合は、所属する企業と直接雇用契約を締結する、言い換えると雇用主から直接賃金を受け取る形での雇用契約となります。

人材派遣と異なり、間に第三者を介した派遣契約ではありませんので、給料から派遣会社の利益が抜かれている…といった自体は発生し得ないのです。

ここで多くの方は、「派遣会社が期間工の募集を行っているのになぜ?」と疑問に感じるかもしれません。

実は、期間工の募集を行っているのは自社と契約した派遣労働者を送り込む「人材派遣会社」ではなく、求職者をメーカーに紹介し直接契約を促す「人材紹介会社」なのです。

紹介会社は、メーカーから受け取る金額と派遣労働者に支払う金額の差額で利益を得ているのではなく、紹介会社経由で求職者が直接雇用に至った場合にメーカーから支払われる「紹介手数料」により利益をあげています。

したがって、月々の給料の支払いにおいて紹介会社が介入することは無く、それゆえにピンハネは起こらないというわけです。

紹介手数料を加味した待遇となっている

1点留意すべき点としては、そもそも期間工に置ける給料水準や待遇は、メーカーが人材紹介会社に支払う手数料を加味して設定されている可能性が挙げられます。

期間工の募集はメーカーが直接行う部分もありますが、実際にはその大半が人材紹介経由での募集となっています。

そのためメーカー側で業務内容に対して、紹介手数料に準ずる費用を必要経費として加味し、雇用条件が設定されている可能性は考慮しておくべきでしょう。

それでは、メーカーに直接応募すると紹介手数料が発生しない分、好待遇で働くことができるのかというとそうではありません。

基本的には紹介会社経由での応募と待遇の差はなく、むしろ紹介会社が自身が受け取る手数料の一部を労働者に還元することで、直接の応募よりも多額の祝い金を受け取れる条件となっています。

メーカーからすると大量の期間工を募集するには、相応の広告費や人的リソースが必要となるため、人材募集に特化したノウハウを持つ人材紹介、あるいは派遣会社に委託をする方が効率的に事業を行うことができます。

そのような状況においてメーカーに直接応募した労働者を厚遇してしまっては、労働者側からみた「紹介業者を利用するメリット」がなくなってしまい、メーカーと紹介会社の関係がそもそも成り立たなくなってしまうというわけです。

個人的には、人材採用に係る費用を給与に加味することは、期間工に限らず一般企業でもよくあるケースかと思います。

雇用され働く以上致し方ない事ではありますので、メーカーが提示する業務内容と待遇、福利厚生を鑑みて応募先企業を吟味することが重要となります。

派遣社員はピンハネされている?

期間工を検討されている方にとって、期間工として応募するのか、派遣社員として応募するのか迷うケースは少なくないでしょう。

こと給料のピンハネに限っていえば、派遣会社は大なり小なり手数料が天引きされており、さらに給料を含む金銭の流れが不透明であることは間違いありません。

もちろん派遣会社は派遣労働者に対して、企業の紹介、応募の支援から終業時のサポートなど、手数料を得るに十分なサービスを提供しています。

また冒頭に記した通り、多くの派遣会社では労働者から問い合わせることでマージン率を開示する仕組みが導入されています。

しかしながら、そのマージン率が適切なのかどうか、「ピンハネ」といえるほどのものなのかどうかを判断することは難しいですし、またマージン率の低い会社を通して派遣されたが故に十分なサポートが受けられず、トラブルに発展してしまう可能性もあります。

さらに、派遣マージンと紹介手数料の最大の違いとして、派遣マージンによる利益モデルは派遣会社と労働者にとって利益相反であることに対し、紹介手数料による利益モデルは紹介会社と労働者の相互利益に資する点が挙げられます。

具体的には、派遣会社にとってマージン率を下げ、労働者の待遇を改善することは「損」にあたるため、非協力的、あるいはそのほかのサポート面で冷遇されてしまう可能性があります。

一方で紹介会社は、労働者が応募し期間工として採用されるほど大きな利益を得ることができるため「得」、つまり十分なサポートを提供してくれることが期待できるというわけです。

派遣社員としての経験が長く、派遣会社の善し悪しやマージン率を含めた条件を判断できる場合は良いのですが、そうでない限りはメーカーとの直接雇用である期間工を選んでおいた方が安全であると言えるでしょう。

メーカーに直接雇用される期間工がおすすめ!

期間工として働くにあたって給料がピンハネされていることは、契約体系上ありえないということが理解いただけたのではないでしょうか。

また、十分なブランドや資力を持つメーカーに直接雇用されることは生活の安定や信用にも影響するため、派遣社員と期間工で迷う場合は期間工として働くことをおすすめします。

しかしながら、実際の業務内容に対して給料や祝い金が妥当なのか、人間関係や体調に不安を抱えずに働くことができるかどうかはなかなか判断ができません。

そのような場合も、複数の期間工求人を扱っている紹介会社の担当者であれば、実際の勤務環境や就労した方の口コミなどを教えてくれるため、まずは一度問い合わせて見るのはいかがでしょうか?

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Posted by かいとー