坊主めくりのルールまとめ。基本のやり方・遊び方やアレンジについて

ボドゲ/TRPG

お正月といえばかるた。中でも古くから存在する百人一首は、文学史的な側面を含めて一度は学習し、遊ぶことがあるのではないでしょうか。

そんな百人一首を使って行うカードゲーム、もといボードゲームといえばそう、坊主めくりですね。

そんな坊主めくりですが、小さい頃におじいちゃんやおばあちゃんにルールを聞いたもののうろ覚え…という方も少なくないでしょう。

今回は坊主めくりのルールや、アレンジ方法について紹介いたします。

坊主めくりに公式ルールは存在しない

著名なカードゲームやボードゲームは、メーカーや有志による団体が公式ルールを定め、公開していることが大半。

例えば百人一首であれば、一般社団法人全日本かるた協会が競技かるたの規則を定めており、原則そのレギュレーションに則って各地の競技会が行われています。

参考:https://www.karuta.or.jp/karuta/rule/

しかしながら坊主めくりは認知度こそ高いものの、実は公式ルールが存在していません。

古き良き百人一首を用いながら、さまざまなローカルルールを加えつつ口頭で伝承されてきたゲーム。それが坊主めくりなのです。

一般的な坊主めくりの遊び方

それでは実際に、一般的な坊主めくりの遊び方を見ていくことにしましょう。

地域によってさまざまな遊び方やローカルルールがありますが、それらは後ほど紹介させていただくとして、まずは最も多く採用されているであろうルールについてご説明いたします。

基本的な流れ

坊主めくりは一言でいうならば、各プレイヤーが順番に山札からカードを引くのみで勝負が決まる運のゲームです。

  1. 百人一首の読み札100枚をよくシャッフルし、裏向きに山札として置く
  2. じゃんけんなどで順番を決め、時計回りに山札からカードを1枚ずつ引き、他のプレイヤーに見せる
  3. 引いたカードに男性が描かれていた場合は、そのまま手札として加える
  4. 引いたカードが坊主であった場合は、それまでの手札を含め全て捨て札として山札とは分けて場に置く
  5. その他、女性や天皇のような特殊な札の場合、事前に定めたルールに従って処理を行う
  6. 各プレイヤーが順番に山札を引いていき、山札が全てなくなった時に、手札が最も多いプレイヤーの勝利
  7. ゲーム終了時に捨て札として残ったカードについては、どのプレイヤーの枚数にもカウントしない。

以上が広く共通するルールとなりますが、技術や戦略が全く介入しないゲームのため、実力差や初心者・上級者といった点を全く気にせずに遊ぶことができます。

以降は上記にて言及した坊主、及び特殊な札について、概ね採用されている処理方法について個別に説明いたします。

坊主を引いた場合

坊主の札を引いてしまった場合は、その時点で保有している手札を全て捨て札として場に置きます。

つまり坊主を引いてしまった時点で手札は0枚、文字通りボウズとなり、振り出しに戻ってしまうわけですね。

最後の周回で坊主を引いたような場合、その時点で最下位が確定。坊主札の扱いについては後述する蝉丸を除きローカルルールがほとんど無いのも特徴です。

ちなみに坊主の札は、単に「髪の毛が描かれていない絵札」を示すことが多いのですが、厳密には「僧正」や「法師」といった称号のつく歌人がそれに当てはまります。

百人一首のメーカーによっては坊主が被り物をしているように描かれる場合もありますので、その際は名前によって判断すると良いでしょう。

姫の札を引いた場合

姫(女性)の札を引いた場合は、これまでに自分もしくは他のプレイヤーが坊主により捨て札としたカードを全て手札として加え、捨て札がない場合は山札からもう1枚カードを引くことができるというルールがメジャーです。

基本的に1枚ずつしか手札を増やすことができない坊主めくりにおいて大きく手札を増やすことができる、「当たりのカード」と言ってしまって良いでしょう。

地域によっては後述する「天皇」を捨て札を回収するカードとし、姫の札はもう一度札を引くことができる、とすることもあるようです。

天皇(段付き)の札を引いた場合

天皇を中心とした、「色とりどりの段に乗った形で描かれている札」の扱いは、さまざまなWebサイトやSNSでの意見を見ても一定したルールが定まっていません。

  • 特に追加の効果はなく、そのまま手札に加える(姫の場合は通常の姫と同様の処理を行う)
  • 他の1人、複数人あるいは全員のプレイヤーの手札を何枚かもらうことができる
  • 出たタイミングで素早く他のプレイヤーをタッチすることで、そのプレイヤーの手札を奪うことができる。他のプレイヤーはタッチされるより早く、膝に手を置くなどの方法でガードする
  • 姫札で採用されている「捨て札を手札に加える」処理を天皇札の場合に行う(その場合姫札はもう1枚カードを引くなど、処理方法を変える)

以上のような処理がローカルルールとして挙げられています。

本来段付きの札には、天皇や上皇(皇位を退いた天皇)のような位の高い歌人が描かれているため、一般的な札と同様に扱うのは少々物足りないところ。

とはいえ、盤外戦となる他プレイヤーのタッチは年齢差が強さに出てしまうため、「他のプレイヤーの手札を貰う効果」を採用するのが最も安心して楽しめるかと思います。

アレンジルールについて

地域によってはここまでに説明した札以外にもさまざまな種類の札に効果を持たせ、より激しく場が動くゲームとしている場合も少なくないようです。

その他ゲーム全体に関わるアレンジも含めて、かいとーが知る限りのローカルルールについて併せて紹介したいと思います。

山札の形について

山札については、100枚全てを1つに重ねるルールや、2つ〜3つ程度の山に分けて好きな山からカードを引くことができるとするルール、全ての札を無作為に置くなどして、好きな札を引くことができるとするルールが存在します。

いずれも運だけの勝負であることは変わりませんが、複数の選択肢から1つを選ぶ形にすることで、「実力で坊主を避けた、姫を引き当てた」ような感覚を持つことができるため、より喜怒哀楽を楽しめるゲームとなることは間違いないでしょう。

姫と天皇以外の特殊札の追加

姫と天皇以外にも、さまざまな特徴をもつ絵札、あるいは特定の個人について追加ルールを設定する場合もあるようです。

具体的には、以下のようなルールが存在しています。

弓矢をもつ絵札(武官)

山札を引く順番を逆回りにする、他のプレイヤーのカードを奪うなど

参考:https://polygondrill.com/firstkaruta/the-hundred-poems/boze

天智天皇・持統天皇(特に位が高い)の絵札

捨て札置き場にある札、及び全プレイヤーの持ち札を全て奪う

参考:https://pasonyan.com/4095.html

段乗りの女性の絵札

通常の女性の札と区別して処理。

通常の女性札は山札をもう1枚引くのみとし、段乗りの女性の場合のみ坊主による捨て札を手札に加えることができるなど。

蝉丸の札について

数ある札の中でも、とりわけ蝉丸の札を引いた場合の扱いについてはかなりのバリエーションが存在しています。

一般的には通常の坊主として扱い、手札を全て捨てるケースが多いのですが、地域によっては「全員が手札を全て捨てる」や、「引いた時点でその人の最下位が確定」のような極めて強力な効果を持つ場合があります。

これらの「蝉丸ルール」については別の記事で特集していますので、併せて読んでいただき、最も場が盛り上がるようなルールを採用してみてください。

状況別、坊主めくりのおすすめルール!

ここまで読んでいただくとお分かりの通り、坊主めくりには一定のルールが存在しないといってしまっても過言では無いでしょう。

そのため、ボードゲームの司会進行歴5年を超えるかいとーがシチュエーションに応じたルールセットを提案したいと思います。

小さい子どもを含めてプレイする場合

家族で遊ぶ場合や、学校のレクリエーションとして行う場合、子どもが不利になってしまったり、誰かが集中攻撃を受けかねないようなルールは採用すべきではありません。

また、あまりルールを増やしてしまうと覚えきれなかったり、うまくカードの見分けがつかないといった場合もあるでしょう。

そのため、極力シンプルな処理に限ったルールとしておくことを推奨します。

  • 山札は3つに分け、好きな札を引くことができる
  • 女性札はもう一枚山札を引くことができる
  • 段付き(女性を含む)の札は捨て札をもらうことができる
  • 武官などその他の絵札に関する追加ルールはなし
  • 蝉丸は通常の坊主札として扱う

大人同士でおもしろおかしくプレイする場合

大人同士でワイワイプレイしたい場合は、ルールを増やしすぎず強力な効果のみを残すのがポイント。

抑えるべきポイントとして、坊主めくりでは手札1枚の差で勝負が決まることは珍しく、順位を動かすには一度に3〜5枚程度の手札の増減が必要になるでしょう。

あまりにルールが多いと処理が面倒になってしまいますが、一気に順位が入れ替わる、エキサイティングな局面はできるだけ多く作っていきたいところですね。

  • 山札は3つに分ける、もしくは好きな札を引くことができるようにする
  • 女性札は捨て札を全てもらうことができる
  • 段付きの札は任意の1人のプレイヤーから手札を5枚奪う
  • 段付きの女性札は女性札・段付き札両方の効果をもつ
  • 武官札は順番を逆転させる
  • 蝉丸は引いたプレイヤーを含め全員が手札を捨てる

追加ルールを増やして盛り上がりたい場合

追加ルールをとにかく盛り込んでゲームをしたい…そんな時もありますよね。

坊主めくりにおいても、ここまでご紹介したルールを可能な限り組み合わせた激しいルールを考えてみました。

  • 山札は全ての札を円形に並べ好きな札を取ることができ、引いた札はその円の真ん中に、全員が同時に目にできるように表向きで置いてから手札に加える
  • 女性札はもう一度山札を引くことができる
  • 天智天皇を除く段付きの札は、任意の1人のプレイヤーから手札を5枚奪う
  • 天智天皇の札は全プレイヤーの手札を自分のものとし、捨て札も手札に加える(最強)
  • 段付きの女性の札は捨て札を自分の手札に加える
  • 武官の札が出た場合は、表向きにされた札に素早く手を置き、手を置くのが一番上となってしまったプレイヤーは手札を全て捨てる(武官を引いたプレイヤーも同様)
  • 蝉丸を引いた場合はプレイヤーの人数によって処理を変える
    • プレイヤーが4人以下の場合は全員が全ての札を捨てる(途中負けが出ると面白みに欠けるため)
    • プレイヤーが5人以上の場合は引いた人がその時点で最下位
  • 事前に1人「NG歌人」を決めておき、ゲーム中にその札を引いてしまった人は勝敗に関係なく罰ゲームを受ける(罰ゲーム以外の効果はルール通り処理する)

坊主めくりは誰でも楽しめるカードゲーム

坊主めくりはローカルルールこそ多岐に渡りますが、その基本的なルールは非常にシンプルで、誰もが楽しめるゲームであることは間違いありません。

実際に、小学校で百人一首に親しむためのレクリエーションとしてや、中学・高校での暇つぶし、大人になってから飲み会で遊んだりと、かいとー自身もさまざまな局面で坊主めくりを楽しんできました。

実力差が出ることなく、時の運のみで勝敗が決まるこのゲームは、真剣勝負というよりみんなでワイワイ楽しみたい時のパーティーゲームとしてピッタリ。

もし百人一首をお持ちでしたら、家族で、友人と、この機会に坊主めくりを楽しんでみてはいかがでしょうか?