ヌメロン(ヒットアンドブロー)のコツ-最適解「ミニマックス法」

フジテレビのテレビ番組としてスタートし、気軽に遊べるゲームとして人気を博しているヌメロン(NumerOn)。地域やアプリによっては、ヒットアンドブローと呼ばれることもあります。

この記事にたどり着いた皆さんは、ヌメロンをプレイしたことがあり、コツや必勝法を知りたい!そんな方ではないでしょうか。

メジャーなゲームとして、すでに数々の必勝法が研究されていますが、今回はそれらの研究事例も用いて必勝法のわかりやすい考え方をご紹介しましょう。

ヌメロン(ヒットアンドブロー)について

ヌメロンとは、2012年〜2014年にフジテレビで放送された、同名のテレビ番組にてプレイされ人気を博したゲーム。

2人対戦ゲームで、双方のプレイヤーが0~9の数字を用いて3桁の番号を決定。互いに相手の番号を予想してコール、実際の番号との差異をジャッジ(ヒント)として得ることで推理を進め、先に正当したプレイヤーが勝利となります。

具体的には、一方のプレイヤーが相手の数字を予想して3桁の番号をコール。その3桁のうち、数字も位も正しいものがあれば「イート」、位は異なるが数字が正しいものがあれば「バイト」をその数だけ回答します。

正しい番号が135だった場合に、124とコールされれば「1イート」、315とコールされれば「1イート2バイト」というイメージですね。

これらの回答から徐々に正しい数字を絞り込み先に「3イート」、つまりピッタリと番号を当てることができたプレイヤーの勝利となります。

古くは数字ではなく、4つの色の異なるピンを並べその並び順を予想する「マスターマインド(ヒットアンドブロー)」というゲームがイギリスに存在し、同ゲームを数字で再現したのがこのヌメロンです。

そのため、「イート」の代わりに「ヒット」、「バイト」の代わりに「ブロー」という言葉を使うケースも多いようです。

実際の番組においては様々な効果を持つ「アイテム」が存在しましたが、日常ではシンプルに相手の数字を当てるゲームとして特別ルールなしで、あるいはスマホアプリの仕様に沿ってプレイされることが多いのではないでしょうか。

ヌメロンのコツ・必勝法


ヌメロンは、相手の数字をコールする際にこれまで自分がコールした数字とその結果を全て把握したうえで進められる、いわゆる「完全情報ゲーム」。

そして自分の行動が相手に干渉することはなく、アイテムを使用しない限りは相手が途中で数字を変えることもないため、チェスや将棋ほど数多の打ち手があるわけではありません。

そのため、コールした数字に対するジャッジに応じてある程度「コツ・必勝法」なるものが存在します。アイテムを使用すると戦略が一気に広がるため、まずはアイテムなしの場合を考えたいと思います。

必勝法についてはすでにある高校生が研究を行なっており、その結果がインターネット上にも公開されています。結論としては相手のジャッジに応じて以下のように次の一手を取ることが最善とされています。

nターン目にコールした数字をABCと仮定したときに、上記の定義の下で最善手を以下の、表のように求めることができた。

0eat・0bite:ABC以外の7個の中から3個を選んでコールする。(例)DEF
0eat・1bite:ABCの2個を入れ替えて、新しい数字を1個入れる。(例)BAD
0eat・2bite:ABCの2個をずらして、新しい数字を1個入れる。(例)BCD
1eat・0biteまたは2eat・0bite:ABCの1個をそのままにして、1個をずらして、新しい数字を1個入れる。(例)BDC
1eat・1bite:ABCの1個をそのままにして、新しい数字を2個入れる。(例)ADE

【出典】数字当てゲームの最速勝利法に関する考察〜確率も考慮して〜

この最善手に基づいて進めていけば、「1回目から2イートを出される」のような偶然がない限り高い確率で勝利を収めることができそうです。

しかしながらより理解を深めるために、どうしてこのようになるのか?もう少し深掘りをして考えてみることにしましょう。

ヌメロンの最適解を導く「ミニマックス法」


前述したヌメロンにおける最善手は、ゲーム理論における「ミニマックス法」という考え方に基づいています。

ミニマックス法と調べると何やらよくわからない言葉がたくさん出てきますが、意味としては「最も悪い結果が出た時の損害が、最も少ない手を選ぶ」といったイメージです。

このミニマックス法、ヌメロンに置き換えると以下のようになります。

・0〜9の数字を重複なく3つ並べた場合、720通りの数字が考えられる
・数字をコールした際に、0〜3のイート・バイトいずれかのジャッジに応じて「残りの数字候補」の数が決まる
・最も「残りの数字候補の数が多い」ジャッジが出た場合の候補数が少ない番号をコールすることが最善手

ヌメロンのようなゲームは極論「一発目で3イート」となる可能性もゼロではないため、「最も良いパターン」を想定しても戦略は立てられません。

そのため、「最も悪い結果が最もマシな手」を打っていくのが最適解であるといえます。

この理論をもとに実際のヌメロンの対戦風景が分析されているのが下記の動画となります。

一手一手、全てのジャッジのパターンについて数字候補の数を出してくれているのでわかりやすいですね。

ただし実際のゲームにおいて、リアルタイムで全てのジャッジに対する数字候補を洗い出していくのは不可能に近いでしょう。そのため、対戦時には以下の2点を押さえておくと効率良く進めることができそうです。

①最も残りの候補数字の個数が多くなる(損害が大きい)のは、大半のケースにおいて「0イート1バイト」となった場合である
②「0イート1バイト」になってしまった時も少しでも数字を絞り込める手を選ぶ

言い換えると安定して勝ちたいならば、「狙いが当たった時ではなく、外れた時にも安定している手を選ぶ」ことになるでしょうか。

実際にはゲームの終盤ほど①が該当しない場合も少なからず出てくるのですが、これらの手を打ち続ければ運の要素を除き、勝率を限りなく高めることができそうです。

ヌメロンをプレイする際の考え方

ここまでで、「0イート1バイトでも最も絞り込める手」が(大半の場合)最善策であることは理解いただけたのではないでしょうか。

それではこの考え方に則って、前述した大阪の高校生による「最善手」を改めて考察してみることにしましょう。

今回はよりわかりやすさを重視し、3桁の番号を0〜9ではなく1〜6の数字から選ぶ形に縮小し、123とコールした場合を考えてみます。

①0イート0バイトだった場合(例:456)
この場合は単純で、残り3つの数字をコールするしかありませんね。

②0イート1バイトだった場合(例:265)
なんとなく次のコールでは1~3を避けたくなりますが、仮に456とコールし再度0イート2バイトだった場合結局1つの数字も確定させることができません。
一方で最善手に則ってコールした場合、0イート1バイトでも「コールしていない2つの数字が含まれる」ことが確定します。

③0イート2バイトだった場合(例:316)
やりがちなのが「214」など2つの数字を入れ替えてしまうこと。これを「241」のようなスライドと比べてみましょう。
双方0イート1バイトの場合「抜いた3は含まれている」ことがわかりますが、前者は○31/○32/3○1/3○2と4パターンが考えられるのに対し、後者は31○/○32のいずれかに絞り込める分有利となります。

④1イート0バイト(例:563)、2イート0バイト(例:523)
1イートの場合を考えると、ここで議論になるのは残す数字を1つにするか2つにするか。
1つを残した場合、「653」など残す数字が当たった場合に限り一気に勝利に近づきます。ただし外すと目も当てられません。
一方で最善手通りに2つの数字を残した場合、仮に最悪の「142」とした場合でも3つの数字が確定、「152」とした場合も「162」とした場合も答えが確定します。
(わからない方はゆっくり考えてみてください)

2イートの時も逆に「当たっていない数を当てる」という意味で同様に考えることができます。

⑤1イート1バイト(例:135)
残す数字が1つか2つかで、それぞれ0イート1バイトになった場合を考えてみましょう。
まず3のみを残し4,6を含めた場合がそのケースに該当しますが、この場合数字としては5が確定。
残りの2つは1or2、そして4or6となりますが、1,2の位は確定している状態となります。

一方で2と3を残して4を含めた場合を考えると、2と3のどちらがヒット、バイトもわかりませんし、さらに4~6についても有用な情報は獲得できません。
直感的に見ても、前者の方が数字が絞れている状態であることは一目瞭然でしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ヌメロンにおける定石とその一手を取る理由について理解が深まったのではないでしょうか。

ヌメロンを「3つの数字とその順を当てるゲーム」ではなく、「720通りの数字のうちから正解を絞り込む」ゲームだと考えるのが、ミニマックス法によるヌメロン攻略のポイントとなります。

100%理解してゲームを進めていくのは難しいかと思いますが、「正解をあてに行く」と運の要素が強く出てしまうため、勝率を安定させるには「失敗しても正解に近づく」ことの方がむしろ重要。

最終的には慣れや感覚による部分も大きいと思いますので、ぜひみなさんも友達とヌメロンを遊んで頭を活性化させましょう!