【検証】居酒屋のチンチロリンハイボールで得する確率はどんなもん?

友人や同僚と居酒屋にいって、お酒を飲み語らうのはいつの時代も楽しいもの。

そんな居酒屋の中で飲み会をより盛り上げる要素として「チンチロリンハイボール」なるものを提供しているお店を見たことはないでしょうか。

サイコロの出目で一喜一憂する姿が場の雰囲気をより盛り上げてくれるのですが、あれって本当に得をすることができるのか?検証してみました。

チンチロリンハイボールとは

チンチロリンハイボールは提供している居酒屋によってルールや値段が異なりますが、

  • 2つのサイコロを振る
  • ぞろ目が出た場合はドリンク無料や割引などの恩恵がある
  • 出目の合計が「偶数」「奇数」「〇以下」「〇以上」のような条件によって提供されるドリンクの量と値段が変わる

概ねこれらの共通点を持ったゲーム、もといドリンクメニューの1つとなります。

有名なのは串カツ田中

チンチロリンハイボールを提供している居酒屋で最も有名なのは、関東を中心に串カツメインの店舗を複数展開する「串カツ田中」ではないでしょうか。

串カツ田中のチンチロリンは、ハイボール以外のサワーでもチャレンジでき、2つのサイコロを振って出た目により特典があります。

  • ゾロ目の場合…ドリンク無料
  • 合計が偶数の場合…ドリンク半額
  • 合計が奇数の場合…「メガジョッキ」でドリンクが提供され、量も値段も2倍

このように量は2倍になれど、1杯あたりの価格が高くなってしまうことが無いことから人気を博しているメニューです。

発祥は「大衆鳥酒場 鳥椿」

チンチロリンハイボール発祥の居酒屋について、ファンの中では概ね株式会社TKGが運営する「大衆鳥酒場 鳥椿」であると認識されています。

店舗外観にも「元祖チンチロリンハイボールのお店」とあしらわれており、ほぼ間違い無いでしょう。

ホットペッパーの店舗ページには詳細なルールも記載されていますが、

  • ゾロ目の場合…ドリンク無料
  • 合計が偶数の場合…ドリンク半額
  • 合計が奇数の場合…ドリンク倍額、量は3倍

と元祖だけになんともパワフルな特典?を用意しています。

余談:チンチロリンハイボールって違法じゃないの?

少し話はそれますが、「チンチロリンハイボールってギャンブルだし違法じゃないの?」という声が挙がることもあるようです。

かいとー個人の見解ですが、チンチロリンハイボールは景品表示法に則っており、違法ではないサービスと考えられます。

消費者庁の定義によれば、以下の条件を満たすものを「景品」としており、チンチロリンハイボールにおける特典も「景品」に該当すると思われます。

一般に、景品とは、粗品、おまけ、賞品等を指すと考えられますが、景品表示法上の「景品類」とは、

(1)顧客を誘引するための手段として、

(2)事業者が自己の供給する商品・サービスの取引に付随して提供する

(3)物品、金銭その他の経済上の利益

であり、景品類に該当する場合は、景品表示法に基づく景品規制が適用されます。

出典:https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/premium_regulation/

 

そしてサイコロの出目により景品を提供するチンチロリンハイボールは、以下の通り一般検証に該当すると思われます。

商品・サービスの利用者に対し、くじ等の偶然性、特定行為の優劣等によって景品類を提供することを「懸賞」といい、共同懸賞以外のものは、「一般懸賞」と呼ばれています。

出典:https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/premium_regulation/

 

同法によれば、一般懸賞において取引価格(値段)が5,000円未満の場合、提供する景品の最高価格は取引価格の20倍、景品総額は売上予定総額の2%が上限とされています。

このことから考えると、ドリンクの半額・無料提供額が景品の最高価格を超えることはありません。

総額については一見超えてしまうようにも見えますが、景品類の価額は、景品類と同じものが市販されている場合、景品類の提供を受ける者が、それを通常購入するときの価格によることとされています。

上記に基づいて考えると、本来の景品価格はチンチロリンハイボールの販売価格に対して大幅に低いと考えられるため、それらを加味して総額規制もクリアしているもの思われます。

そもそも上場企業である串カツ田中が違法なことをしていたらとっくに問題になっているはずなので、恐らく問題は無いのでしょう。

※これらは個人の見解であり、チンチロリンハイボールの提供をお考えの方は消費者庁および関係機関へご確認をお願いいたします。

チンチロリンハイボールで得はできるのか?

本題に戻りますがチンチロリンハイボールを購入することは得になるのでしょうか?

以下は串カツ田中の条件を基に、一杯の価格を400円として計算しています。

また、詳しくは後述しますがドリンクの量は関係なく「価格」のみで得するのかどうかを考えたいと思います。

「価格の期待値」でみると損をする

チンチロリンハイボールに限らず、確率により結果が決まるものについてはあまねく「期待値」の考え方が重要となります。

今回、価格の期待値は「サイコロでが指定の条件を満たす確率×支払う金額」で求めることが出来ます。

サイコロ2つを振った場合の出目の全パターンは下記の通りです。

 

この表をもとに各条件の確率と売上をまとめるとこのようになります。

  • ゾロ目:6分の1…0円
  • 偶数:3分の1…200円
  • 奇数:2分の1…800円

計算すると、価格期待値は約466円となり、価格だけで見ればチンチロリンハイボールの方が高いという結果になります。

 

それでは仮に、「〇以上(以下)なら半額(倍額)」といったルールの場合はいかがでしょうか。

この場合は「6以下もしくは8以上で半額」という条件の場合に期待値が約466円となり、串カツ田中式と同等の期待値となります。

したがって、「5以上もしくは9以上で半額」としている店があった場合は、「少し売上上乗せしてるな…」と思ってください。

 

尚、居酒屋によっては通常のハイボールとチンチロリンハイボールで価格に差を設けている場合があるかもしれません。

このような場合は、通常のハイボールの価格と前述したチンチロリンハイボールの価格期待値を比較すればどちらが得かを考えることができますが、

「通常のドリンクオーダーの方が高い」という状況を除けば通常のドリンクをオーダーするのが懸命でしょう。

「ドリンクの量」を考えると確実に得をする

価格で見ると損をするというのは分かりましたが、前提としてチンチロリンハイボールはハズレの場合も価格に比例してドリンク量が増加します。

このことを加味すると、直感的にも分かる通り絶対に損をすることはありません。

わかりやすく、1杯400円のハイボールに400mlのハイボールが入っているとすると1mlあたり1円となりますね。

各条件の確率と飲むことが出来るドリンク量をまとめると、

  • ゾロ目:6分の1…400ml
  • 偶数:3分の1…400ml
  • 奇数:2分の1…800ml

となり、ドリンク量の期待値は600ml。価格の期待値は約466円ですので、1mlあたりの価格を求めると約0.78円となり、0.22円ほどお得になると考えることができるわけです。

おわりに

チンチロリンハイボールは払う金額こそ通常のドリンクオーダーより高くなりますが、金額あたりのドリンク量では確実に得をすることがお分かりいただけたかと思います。

とはいえ小難しい話をしてしまいましたが、サイコロの出目で飲み会の席が盛り上がり、親睦を深めることができればお金には換えられませんよね。

チンチロリンハイボールが提供されている店で食事をする際は、是非積極的にオーダーをしてみてください。きっと長い目で見ても「得」ができるのではないでしょうか