みなさんはカラオケにいった時、どんな歌を歌いますか?
自分が好きなアーティストの曲、自分の声で歌いやすい曲、あるいは参加者全員が知っていそうな曲がやはり人気。
そして、カラオケで日本国国歌、もとい「君が代」を歌う人も少なからず存在します。
何を隠そう、私もその一人です。
ただ、たまに白い目で「滑ってるぞ」と言われ悲しい気持ちになります。
なので今回はみなさんにカラオケにおける君が代事情を訴えたいと思います。
意外と君が代を歌う人は多い
SNS界隈を見てみると、意外とカラオケで君が代を歌う人は意外とたくさんいるようです。
私自身、「男子同士でふざけて入れる」や「会社の飲み会でウケを狙って入れる」といった例が多いように思っていましたが、
実際に見ていくと「女子同士のカラオケ」や「同じ趣味をもつオフ会」、「見ず知らずの人も多い居酒屋やスナック」で君が代を歌う人たちもいるのは驚きですね。
このような人たちはなぜあえて君が代を選択するのでしょうか?
君が代の是非を論じる前に、その大まかな理由を見ていきたいと思います。
なぜカラオケで君が代を歌うのか
喉のウォーミングアップになるから
君が代は音程が全体的に低いことに加え、メロディーが遅く単調であることから、喉のウォーミングアップや準備運動にはもってこいの曲だと言えるでしょう。
喉を酷使してしまいがちなカラオケにおいて、ウォーミングアップは喉の負担を軽減し、リラックスした状態を作り上げる、
あるいは体温を上げてコンディションを高めるために非常に重要とされています。
君が代は字の如く「口火を切る」にはもってこいの曲だと言えますね。
メロディが難しくなく、高得点が取れるから
先にも述べたように、君が代のメロディは非常に単調で、音程の調節も容易。
そのため、採点機能を加えた場合にも比較的高得点が取りやすい曲です。
昨今の精密採点では、音程もさることながら、ビブラートの良し悪しが点数を大きく左右しますが、
このビブラートは慣れないうちは非常に難しいテクニックでもあります。
君が代はロングトーンの箇所が多く、初心者でも意識的にビブラートをかけやすい。
何がなんでも高得点を取りたい!という場合にプライドを捨てて君が代を選択する…といったケースも多いことでしょう。
誰もが知っているから
カラオケの選曲においては、その曲を周りが知っているかどうかは場の盛り上がりを決める重要な要素。
あまりに趣味に走りすぎて、誰も知らない曲を歌ってしまうと、周りが反応に困ってしまうかもしれません。
その点君が代は、日本に住んでいる人であれば100%といっても良い圧倒的な認知度を誇ります。
年代を超えて知られている曲であれば、どのような場合でも安心して入れることができますよね。
ウケると思っているから
ウケを狙って君が代を選択する、という方もいるでしょう。
誰もが選ぶ流行の曲や、過去の名曲はある意味ありきたりなチョイス。
君が代以外にも、合唱曲であったり、子ども向けの童謡を全力で歌うことで「面白い曲を入れてる」といった注目を狙えるかもしれません。
みんなで歌えば一体感が生まれるから
君が代を一人で歌うのではなく、参加者全員で歌うこともあるようです。
カラオケの開幕を告げる最初の1曲として、あるいは退室時間が迫った最後の1曲として全員で歌うことで、一体感や高揚感、あるいはもの寂しさを感じることができるといった声も多く挙がっています。
あるいは国歌斉唱は、学生時代を思い出し懐かしい気分に浸ることができるイベントなのかもしれません。
カラオケで君が代を歌うのは寒い?
君が代はカラオケ曲に求められるさまざまな要素を兼ね備えており、決して悪いチョイスではないと信じています。
しかしながら、カラオケで君が代を歌うことに関しては賛否両論、特に否定的な声も少なくありません。
否定的な理由として多いのは、君が代にはカラオケで非常に大切な「盛り上がり」や「ノリ」がほとんどなく、周りが静かに聞いていることしかできない…という点。
確かに君が代に合いの手を入れることはできませんね。
ただSNSの声を見ていくと、「○○だから君が代は嫌い」という声よりは、「君が代歌うやつはおもんない」といった漠然とした嫌悪感を持っている方が大半のようです。
どうしても君が代を歌いたい時に守るべきこと
君が代はコンディションを高めつつ場を盛り上げられる一方で、失敗すると場をしらけさせる要因にもなってしまいます。
それではどうしても君が代を歌いたい時はどうすればいいのでしょうか。
SNSの意見や、私の過去の経験から、有効な手段をいくつかまとめてみました。
絶対に最初or最後を取る
君が代を入れる場合は、絶対に1曲目、もしくは最後の曲として入れましょう。
そうすれば、「開会を告げる曲」あるいは「会を締める曲」という大義名分が使えます。
間違っても、アップテンポの人気曲の流れに君が代を差し込むようなことがあってはいけません。
何がなんでも全力で歌い切る
入れたからには、多少白い目で見られようが全力で歌い切りましょう。
君が代の演奏時間は1分程度。歌い手が全力で、気持ちよさそうに歌ってくれるのであれば、周りの参加者も我慢してくれるでしょう。
とはいえその1分が「最後にあと1曲歌えるかどうか」を左右するかもしれません。
皆にもらった貴重な1分を、恥ずかしがって浪費してしまうことだけはないようにしましょう。
「ウォーミングアップさせて!」と断っておく
いっそ君が代を「ウォーミングアップ」だと割り切り、周りにお願いをして歌うというのも悪くありません。
カラオケで喉のコンディションが重要なのは言わずもがな、理解も得やすいはずです。
嫌悪感を産んでしまうのは、「面白いと思ってやってんの?」という疑念。
そうではなく、あくまで準備なんだと事前に伝えておくことで、多少周りの目をかわすことができるでしょう。
君が代を歌ってもいいじゃない
この記事を読んだ皆さんは、
「君が代を歌いたけどどう思われているか気になる…」
「君が代を歌う人って一体何を考えているの?」
などなど、君が代にまつわる悩みを抱えている方がほとんどでしょう。
とはいえ、そもそもカラオケは「気兼ねなく思い切り歌を歌える場」。
周りに気を遣って好きな曲を歌えない…そんな空気は好ましくないですよね。
君が代が好きな方は、多少の気遣いは持ちつつも、思い切って歌っていいんじゃないでしょうか。
君が代反対派の方も、君が代を歌う理由を知っていただき、温かい気持ちで見守ってくれると嬉しいなと思います。